端午の節句に兜と鯉のぼりは両方飾るべき?
端午の節句は男の子の立身出世を願う行事ですが、江戸時代には一族の反映を祝う行事として武家の間で盛んにお祝いされていたものです。
武家中心のお祝いだったこともあり、鎧兜を飾る風習などがその頃に生まれました。
鎧兜には、強くたくましい男性に成長するようにという願いが込められています。
また、端午の節句といえば鯉のぼりですよね。
こどもの日に近付くに連れて、お庭で大きな鯉のぼりが泳いでいるご家庭を見かける様になります。
鯉のぼりには立身出世の願いが込められているんです。
このように、兜には「強くたくましい男性に成長するように」という願いが、鯉のぼりには「立身出世」の願いがそれぞれ込められているので、端午の節句には両方とも飾るのが一般的です。
また、兜は屋内に、鯉のぼりは屋外に飾りますよね。
これらは内飾り、外飾りと言って、家の内でも外でも端午の節句を祝うことで、端午の節句の願いをより強く込めることができます。
端午の節句に鎧兜と鯉のぼりは誰が用意する?
端午の節句に飾る鎧兜と鯉のぼりですが、どれも高価なものですが、誰が買うべきなのか気になるところですよね。
一般的には、母方(妻側)の親が用意するものとされて来ました。
嫁ぎ先である夫側の家でお祝いの膳や引き出物を用意する代わりに、お祝いとして鎧兜や鯉のぼりを妻側の家で用意していたということのようです。
ですが、最近では夫側の両親が用意したり、鎧兜と鯉のぼりをそれぞれ分けて用意したり、あるいは両方の両親から現金でお祝いとしてもらい、自分たちで鎧兜や鯉のぼりを用意したりと、それぞれのご家庭で様々なやり方があります。
可愛い孫のためですから、どちらのご両親も「どうしても買って上げたい!」という気持もおありかと思います。
それにどちらも高価なものですので、両家の間で揉める事のないように、双方の両親と相談しながら決めるのが良いでしょう。
端午の節句に兜と鯉のぼりはいつからいつまで飾る?
端午の節句の兜や鯉のぼりを飾り始める時期には、特に明確な決まりはありません。
多くの地域では春分の日(3月20日頃)が終わってから飾るとされているところが多いようです。
とはいえ、3月中はちょっと気が早い気もしますよね。
なので、4月頭から、遅くとも4月中旬までには兜と鯉のぼりを飾っておけばよいでしょう。
あまり遅くなると、せっかくの鯉のぼりや兜が飾られている期間が短くなってしまい、勿体ないですからね。
また、地域によっては兜や鯉のぼりを飾り始めるのは、早ければ早いほどよいというところもあります。
この風習は「先手必勝」に由来し、武家の行事という性格が色濃く残った地域の習慣です。
更に、端午の節句自体を月遅れで6月5日に行う地域もあります。
このように、兜と鯉のぼりを飾り始める時期は地域によって異なりますので、初めて端午の節句を迎える方はお住いの地域の習慣を調べてみると良いですよ。
特に地域での風習を気にしないという方は、一般的に縁起の良い大安を選ぶのがおススメです。
一方、兜や鯉のぼりを仕舞う時期についてもお話しておきますね。
こちらも、特に決まりはありません。
もちろん、端午の節句が終わってからですが、あまりダラダラと長く鯉のぼりを飾っていても、ご近所様にだらしが無いと思われてしまいそうですので、5月中旬頃(端午の節句が6月5日の地域は6月中旬頃)までには仕舞いたいところです。
どちらもお天気の良い晴れた日を選びたいですね。
端午の節句の鎧兜と鯉のぼりについてまとめ
以上が、端午の節句の鎧兜や鯉のぼりは誰が用意するべきか、そして飾る時期はいつがベストなのかについてでした。
息子さんの端午の節句を初めて迎える方の参考になれば幸いです。
地域の風習(特に田舎に嫁いだ場合)などもありますので、迷った時はご両親に相談されるのがベストですよ。