甘酒と言えば、昔からお正月に飲んだり、桃の節句など寒い季節に飲むイメージがありますよね。
冬に飲むと体が温まりほっとする飲み物でもあり、幅広い年齢層の方に飲まれています。
最近は甘酒ブームが到来してて、冬場だけではなく、年間を通して飲まれるようになりましたが、甘酒にはどんな効果や栄養素が含まれているのか詳しいことをご存知でしょうか。
今回は、最近人気の甘酒に付ついて紹介したいと思います。
甘酒の効果とは?
甘酒は、冬場に多く見かける飲み物でしたが、近年では、甘酒ブームでスーパーマーケットなど一年を通していろいろな場所で見かけるようになりましたね。
甘酒は健康に良いと聞きますが、具体的にどのような効果があるのか見て行きたいと思います。
美容効果
甘酒には、ビタミン成分が豊富に含まれています。
これらのビタミン成分は、肌の活性を高めて潤いを与え、乾燥から肌を守ってくれます。
また肌に弾力を与える効果が得られ、肌にハリも出てきます。
そのほか、メラニンが作られるのを抑えることにより美肌効果も期待できたり、シミやくすみなどを予防するしてくれます。
疲労回復効果
甘酒には、体の栄養素となるアミノ酸が多く含まれていますが、このアミノ酸が疲労回復に役立ちます。
疲労回復効果があることから昔は夏の暑さに負けないように夏にも飲まれていました。
最近でも、冷やしても美味しい甘酒が売られてますよね。
代謝の促進効果
甘酒にはビタミンB群が多く含まれ、脂肪分を燃焼するなど脂質の代謝に効果的です。
また、甘酒にはブトウ糖も多く含まれ、脳や体のエネルギー源となります。
便秘解消効果
甘酒が便秘に効果的と言われるのは、食物繊維やオリゴ糖が含まれ、腸の働きを促進してくれるためです。
オリゴ糖は善玉菌の餌となり、腸内環境が改善され、腸が活発に働くことで便秘を解消してくれます。
便秘が解消できれば肌荒れも改善されますね。
血圧上昇防止効果
甘酒に含まれるペプチドの成分が、血圧を上昇させる物質を抑えて血圧が上がるのを防いでくれます。
熱中症予防効果
熱中症を予防するのに甘酒が良いと聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
甘酒には、ナトリウムやカリウムなどの電解質やミネラル成分、ブドウ糖などバランス良く含まれているので夏に飲むと熱中症にかかりにくくなります。
免疫力向上効果
甘酒に含まれるブドウ糖が腸内の善玉菌を元気にしてくれることで、腸内環境が改善されます。
腸内環境と免疫力は深い関係にありますので、腸内が健康であれば免疫力も自然とアップします。
リラックス効果
甘酒に含まれるアミノ酸の成分の一つであるGABA、はストレスを軽減させリラックスさせてくれる効果があります。
このGABAが緊張やストレスの原因となる物質を抑えて、気持ちを落ち着かせてくれます。
甘酒に含まれる栄養素
甘酒は、さまざまな効果が得られますが、どのような栄養素が含まれているのでしょうか。
ここでは代表的な栄養素について紹介します。
・ビタミンB1:疲労回復や脳神経系を正常に保つ働きがあります。
・ビタミンB2:皮膚や粘膜などを健康に保つ働きがあります。
・ビタミンB6:筋肉や血液などの働きかけ、エネルギーの産生に役立つ成分です。
・タンパク質:タンパク質は私たちが生きていくなかで欠かせない栄養素でエネルギーの源となります。
・オリゴ糖や食物繊維:腸内を健康に保ち便秘などを解消してくれます。
・アミノ酸:アミノ酸は体に必要不可欠な栄養素です。
・ブドウ糖:筋肉など体内のエネルギー源として大切な栄養素で、体に含まれる水分のバランスを保つ作用があります。
・葉酸:血液を作る細胞と深いかかわりのある栄養素です。葉酸が不足すると貧血など症状が現れるようになります。
甘酒は、体に必要な栄養素がバランスよく含まれているため健康を維持するのに役立つ飲み物です。
これらの栄養素は、私たちの体調を保つのに大切な栄養素で、不足すると体調不良の原因となります。
甘酒が飲む点滴と言われる理由
甘酒はバランスの取れた栄養などから、飲む点滴などと言われていますね。
主にビタミンB類やアミノ酸、ブドウ糖など体に必要な栄養素が含まれ、栄養価が高く美容や健康にも良いと人気を集めています。
甘酒が飲む点滴と言われる理由には、点滴の成分は主にブドウ糖、ナトリウム、カリウムなどの電解質やミネラル成分などが多く、生命維持に必要な成分が含まれています。
甘酒にも点滴と同じように生命に必要な共通した成分が含まれてるのが、飲む点滴と言わている理由です。
特にブドウ糖は、水分の吸収が良く、脱水症状になった時に素早く水分を吸収することができます。
熱中症に甘酒が効果的と言われるのも納得できますね。
また夏バテにならないためにも効果的な飲み物のひとつです。
米麹の甘酒と酒粕の甘酒の違い
甘酒と聞くと1種類しかないと思われがちですが、甘酒には麹菌を発酵させて作る米麹と酒粕から作られる酒粕の2種類があります。
早速、2つの違いを見ていきましょう。
原料の違い
米麹の甘酒は、麹菌を加えた米を発行させて作った甘酒です。
酒粕の甘酒は、お酒を造る時に出る酒粕を使って作った甘酒です。
栄養成分の違い
甘酒の成分には、タンパク質や脂質、カリウム、ビタミンB類、食物繊維などの栄養成分が含まれています。
日本酒を作る時には残りの粕が出ますが、この酒粕を利用して作られたのが酒粕の甘酒です。
糖分やミネラル成分などは、アルコールのお酒の方に取られてしまうので、酒粕の方が少なくなりますが、食物繊維は酒粕の方が多めになります。
味の違い
米麹の甘酒は、麹菌を加え発酵させて作る甘酒で、アルコール成分は含まず、自然のほんのりした甘みの甘酒です。
酒粕の甘酒は、お酒を造る時に出る酒粕を発行させるため、アルコールの臭いや風味が残ります。
酒粕自体には甘味はほとんどないため、甘酒を作る時は砂糖を加えて甘みを出します。
アルコールの含有濃度の違い
米麹の甘酒は、米麹のためアルコールは含まれていません。
酒粕はお酒を造った時に出るため、アルコールが含まれています。
ですが、甘酒を作る過程で5分以上沸騰させればアルコールを飛ばすことが可能です。
作り方の違い
同じ甘酒でも原料が異なるため作り方も違います。
米麹の甘酒
お粥を作り、お粥が冷めたら米麹をお粥に入れて混ぜて、8時間程度保温させて出来上がりです。
酒粕の甘酒
板状や練り上になった酒粕をお湯で溶かしてから、砂糖を加え一煮立ちさせて作ります。
米麹の甘酒の効果
ダイエットを目的としている方は、米麹の甘酒を飲むと効果的です。
米麹の甘酒は、お粥を作ってから米麹菌を加えますが、オリゴ糖やブドウ糖が含まれているので砂糖を加えなくても甘味があります。
砂糖を加える酒粕の甘酒よりもカロリーが抑えられるので、ダイエットを目的の場合は米麹の甘酒がおススメです。
ただし、市販の米麹の甘酒には砂糖が加えられている場合がありますので、ダイエット目的の場合はよく表示を見てから購入すると良いですね。
また、オリゴ糖には腸内の善玉菌の餌になるため腸内環境が整えられ、便通が良くなり便秘などを解消してくれる効果がありますし、リパーゼという酵素には脂肪を消化する働きがあります。
このように、米麹の甘酒はダイエットに向いています。
酒粕の甘酒の効果
米麹の甘酒と同じような効果が得られますが、酒粕を使って作る甘酒の方が発酵する時間が長いので、残っているビタミンの量が多少、多めになります。
特にビタミンB群はシミやそばかすの原因となるメラニンを抑えてくれる作用があるため、美肌効果が期待できます。
保湿成分のセラミドやコラーゲンなども含まれているのでお肌の水分が保たれ、肌の弾力も改善され、気になるシワを防ぐことができます。
また、食物繊維が豊富に含まれているため、便秘を解消し腸内環境を整えたい場合は酒粕の甘酒がオススメです。
便秘が解消されることにより、腸内環境が整い、免疫力が高まって健康を維持することも期待できます。
さらに、酒粕に含まれる成分で注目すべきなのが、レジスタントプロテインです。
レジスタントプロテインはタンパク質の一種ですが、酒粕に含まれるレジスタントプロテインは脂質を吸着させてそのまま体外へ排除する働きがあり、コレステロールを下げたり代謝をアップさせる効果があると言われてます。
なお、酒粕で甘酒を作る場合は、砂糖を加えないと甘味がありませんが、砂糖の加えすぎには注意してくださいね。
まとめ
酒粕の甘酒も米麹の甘酒も美容や健康に良いですが、ダイエットを目的とするなら自然な甘みの米麹を使うのがオススメです。
ただし、市販の甘酒には砂糖が加えられていることもあるので、注意して下さい。
また、お肌の調子を改善したり、生活習慣病を予防したい方は酒粕の甘酒がおすすめです。
酒粕の甘酒の場合も砂糖の量には気を付けて下さいね。
どちらも栄養成分はあまり変わらないため、迷った場合は味の好みで飲みやすい方を選ぶと良いかと思います。
また、酒粕にはアルコールが含まれていますので、未成年や妊婦さんなどが飲む場合は注意が必要です。
十分に沸騰させてアルコール分を飛ばしたり、心配な場合は酒粕ではなく米麹の甘酒にしておいた方が安心ですね。